美容室の「デジタル」と「おもてなし」の両立って?

これだけ多くの美容室がどの駅でもあるという事は、競合か共存かそれとも生き残りかは、美容室社長にとって、自分の人生を考えればいかに継続するかという課題になってくるのでしょうか。

 

継続させるためのさまざまなアイディアがあったり、新たな技術を取り入れたりする事と同時に「知ってもらう機会」を積極的に作らなければ、せっかくのアイディアも新たな技術も「披露」する機会を得ることすらできなくなってしまいますよね。

 

先日こんな話を聞きました。セット面の横にiPadが置くことについて。

 

心に深く残る感動は人からだけ

私は古い考えなのでしょうか?お客様がスタイリストに付いたらいいなと思っています。そのスタイリストを気に入って、美容室に行く度にそのスタイリストに施術してもらいたい。特に細かい事を言わなくても分かってもらえる感覚や、世間話だったりがあって、お互いの事を知る機会になる。その会話から生まれる温度感みたいなものが、少しづつ信頼関係として蓄積されていって、いつしか長いお付き合いとなっていく。

 

逆を言えば、どれだけスゴイ技術があっても再来していただけない場合もあるでしょう。

 

美容師さんというのは大変な仕事でして、技術だけでもだめだし、接客だけでもだめだし、その両方のバランスが求められるという、とっても繊細な仕事だと思うのです。

 

例えば「ご紹介」をいただける時なんかは、「美容室の紹介」ではなく「スタイリスト個人の紹介」が嬉しいんじゃないかな。ザ・リッツ・カールトンホテルの「クレド」は有名な話ですが、私は心にいつまでも残る感動は「人からだけ」と思ったりします。

 

セット面に置くiPad

私はApple製品もSONY製品も大好きですし、デジタルの進化は便利になるし、その利便性の追求は経済効果も働き方改革も一役を担うと思います。

 

最近では美容室のセット面にiPadの様なタブレットが置くサロンも多いと思います。良いですよねこのサービス。

 

お客様にとって、たくさんの雑誌だってiPadで読めるし、映画だって見れるし、もちろん何か検索をしたり誰かのブログを読む時間であったり、時にはそのタブレットでお気に入りのヘアスタイルを参考に美容師さんと相談するなんて事だっておおいにあると思います。

 

セット面に置くタブレットは機会損失か?

2,980円のリラクゼーションマッサージ。私も好きで時折利用しますが、このサービスは大人気でなかなか希望に沿った時間の予約も取れないんですよね。さらには、希望の担当者さんを指名したいとなれば、さらに予約が取りづらい。

 

美容室でも同様だと思いますが、人気スタイリストはなかなか予約も取れないし、急に行こうなんて思っても難しいんですよね。しかし、担当者が誰でもいいなら予約も可能かもしれません。

 

この予約が取れるスタイリストと、予約困難なスタイリストの違いって、お客様と過ごす時間・担当している時間・接している時間で左右される気がするんです。

 

そこでiPadの事。もったいない気がする。せっかくお客様が目の前にいる時間にiPadで何か見せてしまう事がね。少し極端な言い方になってしまったかもしれませんが、iPadやタブレットを通じて、または画面に映し出された事に対して温度感が上がるのであれば良い使い方で、下手な質問(笑)や会話の話題作りを探さなくてもいいですね。

 

どこまでがデジタルでどこからがおもてなしか?

予約管理や顧客管理など、記憶で仕事をするよりは記録としてデジタルを活用する事は必要不可欠なのは皆が感じている事でしょうし、実際今もそうでしょう。

 

集客方法、求人方法、予約管理、顧客管理、在庫管理、会計管理。美容室でデジタル活用をするとしたら、あとは何があるのでしょうね?

 

デジタルを活用できる範囲ってすごく狭い気もするのですが、この狭い事だけは精度を上げておくと、アナログというかおもてなしに、もっと時間を割ける気がします。美容室に来たお客様が感動し再来する事は、飲食店の「美味しくて店員さんが良い」と同じ感覚かもしれませんね。そこに「安い」が加算されると、労働集約型の典型的な形になる。

 

私は労働集約型にも分類があると思っていますが、経済学用語で言うなら確かに美容室は労働集約型産業なのでしょうし、クリエイティブな仕事の大半が多分そうでしょう。営業職という分類があるとすれば、まさしく労働集約型業種。労働集約型って隣の人、目の前の人との接点があって、温度感があって、私は好きな仕事。

 

利便性の追求で温度感を下げる効果があるのであれば、いずれそれは0度にならないように気をつけないといけないですね。こういう感覚こそが、いずれ滅びる時代になるのかな。




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ABOUTこの記事をかいた人

下道 勝

美容業界特化型保険代理店REPSS(レップ)株式会社、美容師求人動画サイトCM&JOBを運営する代表取締役をしている、下道 勝(シタミチ マサル)が、日本全国の美容業経営者に向けた、情報ブログサイトを可能な限りの範囲で日々更新しているブログです。 日々営業活動をしている中で、美容業経営者の「なぜ」に対し、協会認定ファイナンシャルプランナーとしての情報が満載です。 これから美容業経営者を目指す方、現在美容業経営者の方に対し、情報を発信していきます。