最近、組織について考える出来事があったので今回はそのお話です。
あるサロンでは、離職が多くサロンの課題として今一番解決しなければいけないというお話がありました。表面的には色々な理由があるようですが、その根幹には店長という幹部の存在があって、接し方や考え方に賛同できず、一緒に働く事ができないという共通点がありました。
一方あるサロンでは幹部の存在が大きく、数年で100店舗に届くところまで事業が拡大している背景には、数人の幹部の存在が大きいという話がありました。
社長一人では社員の数が増えていくほど、幹部に任せていく仕事が増えていくと思います。
社長ワンマンでも会社や企業は成り立ちますが、従業員の数や規模という面では限りがあるのかもしれませんね。
幹部、中間職の存在意義
美容室でも社長の他に役員、店長、チーフなど役職がありますよね、細かいところで言えば材料係などもある意味役職かもしれません。
それぞれの役割の線引というのも難しいかもしれませんが、その役職に対しての仕事があり、任せたい部分があるからその立ち位置にいるはずですよね。
しかしその存在が組織の中でプラスに働く事もあれば、マイナスに働く事もあるようです。
ある会社ではお客様からのパワハラがあったそうです。その場に直属の上司が同席していたそうですが、その上司はその認識がなく、相談をしても流されてしまっている状態。仕方なく他の上司に相談をし解決しようとしましたが、結局社長のところまで話が上がっていき、そこで初めて問題として認識されたようです。
全ての問題をその上司のところで解決することも難しいでしょう。
しかし、そこにいる意義があるはずです。
悪い話で実例をあげるのであれば、仕事に対しての話、極端な話で言えば離職の話はわかりやすいかもしれませんね。
まず先に誰に相談をするのか?
直属の上司を通り越して、直接社長の所に話が行ってしまうような場合、もしかしたら組織として機能していないかもしれませんね。
部下との関係性が築けているのであれば、恐らくまずは上司に話が行くのではないでしょうか。
私自身、そういった負の相談が多く集まって来ますが、それはいい意味で関係性が築けていると捉えるようにしています。
私を通り過ぎて直接社長の所に話が行ってしまうということは、その存在を認められていないと捉える事もできるのではないでしょうか。
任命責任
果たしてそういった悪い方向に機能してしてしまっている店長や幹部に全ての責任があるのでしょうか。
その原因を作ってしまっているのはトップの責任でもあると思っています。
任命する際に、その人であればできると思って任命し、任せたいと思っているわけですよね。
その人物が思ったように機能しない、むしろ悪いように働いてしまうのであれば、その本人の責任ももちろんですが、そのポジションに置いた側にも責任があると思うんです。
そういった場合にどう軌道修正していくのか、何がずれているのかを解決してくことは、任せたんだからと責任を追わせる部分と任命した責任を全うすることで改善に向かっていくように感じます。
序列が乱れると組織が乱れる
あの店長はだめだな。と思われてしまっているようでは良い関係性は築けないですよね。
社長の存在は重要ですが、多くのスタッフは先輩や上司を見ているように感じます。その直接関わっている人を見て会社を判断している場合も多くありそうです。
逆を言えば、幹部が幹部として機能していれば、会社は組織として大きくなっていくのではないでしょうか。
とはいえ、その幹部を任命するのはトップの仕事ですよね。
社長が幹部を教育し、幹部がサロンやチームを指導する。そこに一貫性があり、直接話す機会がなくても、方向性や考え方が共有できている会社が、風通しがよく成長できる職場かもしれませんね。