美容室オーナーからこんな相談がありました。
4月末で辞めたスタッフが、どうやら同じ駅で自分のサロンと同じような仕組みの業務委託サロンで働いているようで、少し調べてみたら半年前に離職したスタッフが独立開業したサロンで、そこから引き抜き?されたようなんですとのご相談。
自分のサロンの仕組み、報酬体系から価格設定までコピーされてしまい、更にスタッフまで引き抜かれてしまったそうです。
今後そのサロンに対してどうしていくか、やるとしたら何かできるのかというご相談でした。
憤りを感じる話ですよね。相手の行動も自由といえば自由ですが、礼節や義理を欠いた行動は、正直気持ちのいい話ではありませんし、要らぬ問題を引き起こす可能性もあります。
今回は今後どうしていくかをお伝えするのではなく、契約書について書こうと思っています。
契約書の重要性
美容業でも様々な契約書を交わす機会があると思います。
融資を受けているのであれば融資契約書、不動産契約、USENやホットペッパーなども契約書を交わしているはずです。これらは先方が用意したものに署名捺印するものになりますが、美容室側が用意しなければいけない契約書もあります。
雇用契約書や業務委託契約書、FC契約書や譲渡契約書などは、こちら側が用意しなければいけないものです。
今回の問題を回避するには、業務委託契約書を締結しておく必要があり、更にその内容に競業避止などの項目が記載されていたかによって、回避できたかもしれない問題でした。
たまに業務委託契約書を交わしていないサロンがあったりしますが、良好な関係が崩れてしまうことは起こって欲しくないことですが、可能性として考えられること。
いざというときに揉めること無く解決するには基準が必要で、その基準になるものが契約書になるんですよね。
余談ですが、以前誰かは忘れてしまったんですが、結婚も契約って言ってたんですよねw
きっとそう言っていた誰かは、相当縛りが厳しい状態、契約と言いたくなるような状態にあったのかもしれません。。。
親しき仲だからこそ
相手を良く知らないのであれば、契約書を交わすという事を怠らないでしょう、口約束だとちょっと怖いですよね。しかしとっても嫌な話ですが、近い関係ほど揉めたときのダメージが大きいんですよね。
相続などお金が絡んでくる話で絶縁してしまう話だってあるくらいなので、今まで築いてきた関係が一気に消滅することもあるんです。仲が良い関係ほど、こういった契約は怠ってはいけないと思っています。
しっかりと契約を交わしていれば、こういう契約だから。で済む話が、口約束だと言った言わないのゴールが見えない争いに発展してしまったり。誰とも揉めたくはないですが、親しい人であれば余計に揉めたくはないですよね。
信頼できる人だから、あいつは大丈夫、ではなく、だからこその契約が必要だと思っています。
契約書は双方を守るもの
ちょっと難しい文言だったり、厳しい内容が書いてあったりしたりするものですが、基本的には揉め事にならないように決まり事が書かれているんですよね。
中には悪質な、一方的な契約書もあるので内容をしっかり把握しわからないままにしないことが大事ですが、こんな場合はこう解決しましょう、その場合はどちらに責任があるなど、普通に働いている分には問題ない内容がほとんどです。
サロン経営をしていて、不動産契約を結んでいない人は基本的にいないはずです。数人のスタッフがいて、契約を交わしているスタッフと交わしていないスタッフがいるような状態はまずいですし、そもそも契約書を交わしていないのであれば、早急に作成し契約しておかないと、いざというときに相当面倒な事になってしまうかもしれません。
常識の範囲内でお互いに縛りを付ける、いざというときの目安になることを決めておくという意味合いで、契約書は交わしておく必要があります。
後になって揉める事があっても、契約書にはこう記載されているので、で済む事が沢山あると思います。
逆にこちらも内容をしっかり把握しておかなければ、理不尽に感じる契約もあるかもしれませんので、そこは契約前に話し合いで解決しておきましょう。